日本橋OLのアングラマニア【映画】【小説】

アングラ好きな日本橋OLによる映画と小説の感想ブログ

「蛇にピアス」R15+

原作は金原ひとみの同名小説「蛇にピアス」。
一番好きな小説です♡
吉高由里子が主演で映画化しました。
濡れ場もあり結構過激です♪

原作を初めて読んだときから、金原ひとみさんの作品が大好きになり
当時は新作が出る度に毎回買っていました。
今は、本は買うのは止めてしまったので図書館で借りてます。

引っ越し前に持ってる小説を断捨離したのですが、
蛇にピアスはとってある本の一つです♡

大好きなアングラ世界も描かれていて、
身体改造、ボディピアス、舌ピアス、スプリットタン、タトゥー、SM、地下、と盛り盛りです♡
内容はというと激しめ。もちろん親と見るとかできないですねw
私はというと、映画館で姉妹で見ました。
隣でこんなの子どもには絶対に見せれないって小声で聞こえてきたのを覚えています(笑)
そんな彼女は一応人の親ですが、墨も入ってるしボディピも開いてるし顔ピも開いてますw

ボディピは本当に最高ですよね~♡
ボディピってだけでもテンションあがるのですが、スプタン♡尚良し。
スプタンは自分では開けようとは思わなかったのだけど、大好き。
映画には登場しないけど、インプラント身体改造)とかも大好きで検索して眺めていたりしますw
この界隈でのインプラントとは、皮膚の下にジュエリーを埋め込むことです^^
ここまで身体化造とかを描いている映画って他にあるかなぁ。


映画も原作も大好きです!!
本当は全部オール★5つけたいところですが、
ストーリーをマイナス1。
何故かというと、そこはネタバレ感想のところに書きますね。

登場人物も皆役にピッタリでしたね♡
吉高由里子=ルイ
井浦 新=シバ
高良健吾=アマ

ルイはルイヴィトンのルイ。
って適当言ったりするギャルの役です。あびる優はルイの友達役。
ギャル似合ってるし合ってました!
アマのあのヘタレ感もすごいでてたし、シバさんのドSっぷりもでてた!

あとは脇役で出てる役者さんが大物でビックリですw
藤原竜也小栗旬市川猿乃助、ソニンなど。
見たことない方は映画見ながら、どこにでてくるか探してみてください^^

吉高由里子と井浦 新の共演となると「最愛」
吉高由里子高良健吾の共演となると「横道世之介」がありますね。

「最愛」は見ましたが、「横道世之介」は見たことないので機会があったら見てみます。
蛇ピとは全く違ったテイストの映画でしょうけど^^;


原作もLOVEですが今回は映画の紹介♡

<予告編>

www.youtube.com


<ネタばれあり感想&考察>

内容は原作に忠実に、結構激しめでしたね。
本は結構薄めなので、映画にまるっとちゃんと収まっていた感じします。
めっちゃ映画化して大成功!ってくらい良かったです。

初めのシーンでルイ視点で無音から始まってクラブでアマに声かけられて、
イヤホンを外して初めて無音から解放されるシーン。
あの時点でこの監督スキ!と思いました。
蜷川幸雄監督さすがですーー(´;ω;`)


レビューは本当にオール満点で良いのだけど、そんな簡単につけてもかなぁ。
と思いまして。
しいていうならば、私が原作で好きなシーンは主人公のルイが思いにふけるところ。
そこでアマの気持ちというかシバさんの気持ちというか、そこを考えるシーンがあるのだけど。
そこが一番好きなシーン。

アマはシバさんに殺されるのだけど、二人は実はできていて、、、
っていう考察もあると思うのですが。
(前に映画をみた友達が言っていた。あの二人できてたことにびっくりした!って)
私は二人はそういう関係ではなかったかなと思っていて、
だからこそ最後は、無理矢理犯して殺したのかなと思いました。
この分だけで沢山思う事があったし、わかることがあると思います。

原作で一番好きなシーンは、
「その時、アマは笑っていたのかもしれない。シバさんは泣いていたのかもしれない。」
っていうところがあるのですが、ここに深い部分が表現されているなって私はすごく思いました。
普通だったら、泣いてるのは殺される側で笑ってるのは殺す側ですよね?
逆なところに意味があるなと思ったし、秀逸だと思いました。

このシーンが、映画では普通にBLシーンのような感じになっていたので、
映画しか見ていない人はそう思って当たり前かなと思いますし、
本当はアマが笑っていて、シバさんはきっと泣いていたであろうっていうところに、
関係性だったり、葛藤だったりが表れているのだと思います。

アマはシバさんに殺されるとわかって尚、いつも通りのアマで居続けた。
ヘラヘラと笑って、きっと笑いながら泣いていたのではないかと思う。
もうルイに会えないっていう思いと、シバさんの涙を見てシバさんの葛藤のようなものにも気づいて。
この一節を読んで、シバさんはアマを殺す時きっと辛かったんじゃないかと思ったし。
アマを殺さなければ、ルイは自分のものにはならないと思ったのでしょう。
自分の中にある、渦巻くサディストの血がうずいて仕方なかったのでしょう。
お香を局部にぶっ差されて、傷だらけになるまで弄ばれて殺されたアマ。
酷い行為ですがアマは抵抗しなかったんじゃないでしょうか。
シバさんは苦痛に満ちた顔を見て興奮するという点はありますが、
そういう次元の話ではなかったのではないでしょうか。


あの文章を読まなければ、あの二人の心の中の想いまではわかり得る事は難しいのではないかと思いました。

ルイは、シバさんがアマを殺したことに気づいたけれど気づかないフリをして、
自分で無理矢理スプタンを拡張したり、アマがくれた歯を砕いて飲み干して自分自身にしたり病んでいきます。
アマを失って本当に大切な存在だったと気づいたんですよね。
恋人を失うというだけでも酷く辛いことなのに、まさか一番近くにいる人に殺されただなんて。
自虐に走って堕ちるとこまで堕ちていくと思う。

アマがいなくなってから、苦痛を感じなくなってしまったルイは苦しむ顔をしなくなったので、
シバさんは性的に興奮しなくなってしまいます。
シバさんまじでほんまもんのサディストですよね。
ルイがシバさんに人を殺したことある?って聞いたときの反応で言ったら、
アマが初めてではないのかもしれないし。。。


とても珍しいお香だった為、シバさんが殺したと確信したルイですが、
その理由にも気づいたのでしょう。
だから、問い詰めたりせず何も気づいてないフリをしてシバさんと接します。
お香は捨てて新しい香りのお香を買ってきて、前を向いて生きなきゃと思い立ったのではないかと思いました。

感情をなくしてしまったルイにシバさんは寄り添い続けます。
ルイを抱く事ができなくなったシバさん。それでも側にいて献身的に支えようとします。
二人を繋ぐものは、身体の関係よりも深いものなのかもしれません。
その後二人がどうなったかは、いろんな解釈があるとは思いますが
きっと離れることはなかったのだろうと思いました。

「痛み」が、生きることの証明となる。
それを体現している映画でした。

まだ観たことない方はぜひ!
ここまで読んでくださってありがとうございます♡
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【いくらのレビュー☆彡】

総合評価: ★★★★★
ストーリー: ★★★★
アングラ度: ★★★★★

 

 

作品名 蛇にピアス
公開日 2008年9月20日
監督 蜷川幸雄
原作

金原ひとみ

上映時間 123分
出演者 吉高由里子
  高良健吾
  ARATA
  あびる優etc